ブランディングとは?
今日は〝ブランディング〟についてです。
企業における重要なマーケティング戦略のひとつに、
ブランディングが挙げられます。
ブランディングとは、
ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略の1つ。ブランドとして認知されていないものをブランドに育て上げる、あるいはブランド構成要素を強化し、活性・維持管理していくこと。
を指します。
で、
マーケティング戦略には他にも色々あるので
おさらいしておきます。
①マーケティングというのは
「あなたが好きです」ということを伝えることです。
②広告(Advertising)は、
不特定多数の人に「好きです」「好きです」「好きです」と伝えることです。
③PR (Public Relations) は、
第三者が「あなたのことが好きみたいよ」と伝えてくれることです。
そして、
④ブランディングというのは、
相手から「あなた(商品)のことが好きよ」と言ってもらうことです。
これ、よくないですか?
相手から「あなた(商品)のことが好きよ」って言ってもらえるんです。
なので、
極端に言うと、
ブランディングさえしっかりしていれば、
マーケティングも、広告も、PRもいらないんです。
だって、
相手から「好きよ」って言ってもらえるんですもん。
ですが、
多くの企業というのは、
このブランディングを磨こうとせずに
マーケティングや広告、PR等に莫大なお金を掛け続けているのです。
どうですか?
ブランディングを磨きたくなりませんか?
では、次に企業のブランディングについてです。
ブランディングの種類
企業のブランディングは
- コーポレートブランディング
- プロダクトブランディング
- マーケティングブランディング
- セールスブランディング
の4つに分けられます。
コーポレートブランディングというのは
- ホームページ
- ロゴ
- パンフレット
- 代表者
- 提携先
- 資本金etc…
〝どう繋がるのか〟のブランディングになります。
プロダクトブランディングというのは、
- 価格
- 材料
- パッケージ
- 雰囲気
- デザイン
- 希少性
- 付加価値
- 認可
- 効果etc…
〝何を売るのか〟のブランディングです。
マーケティングブランディングというのは
- チャネル
- ターゲット
- メディア
- 口コミ
- SNS
- キャッチコピー
- ストーリーetc…
〝どう広めるか〟のブランディングです。
セールスブランディングというのは
- 販売方法
- 提携先選定
- 顧客の選定
- 資料etc…
〝どう売るのか〟のブランディングになります。
ブランディングがないとどうなるのか?
ここからは、とても重要な内容になっていきます!
ブランディングが無いと、
負のスパイラルに陥りやすくなります。
嫌ですよねー
陥りたくないですよねー
実際に、国税庁の調査では
会社設立1年以内に倒産する割合は約60%
会社設立5年以内に倒産する割合は約85%
会社設立10年以内に倒産する割合は約94%
という数字が出ています。
そして、
長く続く会社というのは、
その多くがブランディングがしっかりしています。
では、
ブランディングが無いと、
なぜ負のスパイラルに陥りやすくなるのか?
スーパーで例えてみましょう。
AというスーパーとBというスーパーがあります。
野菜売り場にはトマトが置いてあります。
(ブランディングが無いので、同じ商品という前提です)
同じ商品なので価格競争が起きやすくなります。
価格競争が起きると、どんどん商品の価格が下がっていきます。
するとどうなるか?
これ以上価格は下げられない(利益が出ない)というラインに達します。
すると今度は、価格を下げられないので
サービス競争に突入していきます。
例えば、
- トマトを使ったレシピの本をプレゼントしますよーとか
- 3個買ってくれたら1個おまけしますよーとか
- ウチのお店で買ってくれたら無料で自宅まで配送しますよーとか
こうなってくると、今までに無かったサービスを提供することで
自社コストというものが増えていくことになります。
自社コストが増えていくということは、
その分、利益が減っていきます。
売上げも下がって、利益も下がっていくのです。
利益が下がっていくと、コストを下げて利益を残そうと努力します。
何のコストを削減するかというと、人件費やPRの削減です。
PRの削減を行うと、お店の特売など認知する人が減ってしまいます。
認知する人が減ってしまうと、そのエリアでのシェアが低下していきます。
シェアが低下しても、少なくなったお客さんに沢山買ってほしいので
更に価格を下げる(価格競争)…
という風に、どんどんどんどん負のスパイラルに
陥ってしまいやすくなるのです。
コーポレートブランディング
コーポレートブランディングで重要なことは
競合を把握するが、絶対に競合を作ってはいけない
です。
どういうことかというと、
コーポレートブランディング=〇〇だが〇〇ではない
と断言する事が重要です。
例えば、皆さんもご存知のGoogle。
皆さんはGoogleって何の企業だと思ってますか?
- マップの会社?
- 検索エンジンの会社?
- テクノロジー会社?
答えは広告会社です。
Googleの売上げの90%は広告収入です。
でも、Googleは、
『広告会社だけど広告会社ではない。テックカンパニーだ。』
と言っています。
もし、Googleが『私たちは広告会社です』と言ってしまうと
テレビ広告やチラシ広告、看板広告などを取り扱っている会社と並んでしまい
価格の比較(価格競争)が起きてしまうのです。
なので、あえて広告会社とは名乗らずにライバル(競合)を
つくらないようにしています。
- 〇〇専門店
- 〇〇特化型
などは、スモールスタートには特に良いブランディングになるといえます。
プロダクトブランディング
ここからは、更に重要になってきます!!
プロダクトブランディングの説明を行う前に
いきなりですが
問題です!
- 〇〇ホテルでは、カフェラテの販売をしようと考えています。
- 100人対象のデプス調査では、500円であれば全員が購入すると回答。
- 1500円であれば誰も購入しないと回答。
- 1杯のカフェラテを提供するのに、人件費、仕入れ原価など含め300円かかる。
【問題】カフェラテにはいくらの値段をつけるべきでしょうか?
500円!と思った方は…残念!
不正解です。
事前の調査の結果、
500円なら100人全員が購入し1500円であれば誰も買わない(0人)という結果でした。
多くの人は、調査やアンケートの結果で一番購入してもらえそうな金額で
価格設定をしてしまいがちです。
ですが、
そのような価格設定の仕方では
事業継続が困難になることが多いのです。
では、どうやって価格を決めるのか?
まずは適正価格を把握することが必要になります。
事前調査では500円であれば100人が購入
1500円であれば0人でした。
なので、100人と0人を線で結びます。
- 500円であれば100人が購入
- 750円であれば75人が購入
- 1000円であれば50人が購入
- 1250円であれば25人が購入
- 1500円であれば購入者は0人
となりますね。
次に、これを基に作成したフローが以下の図になります。
上の図で、
500円~1500円で販売した場合の
- 売上げ(赤いグラフ)
- コスト(グレーのグラフ)
- 利益(黄色のグラフ)
が示されています。
値付けを考える時に重要なことは、
一番売れる価格を設定するのではなく
一番利益が残る価格を設定することです。
なので、
上の図の結果では
500円で100人に販売した時に残る利益よりも
1000円で50人に販売した時の利益の方が多いので
1000円が適正価格ということになります。
このような手順を踏まずに
何となく値付けをしてしまうと
何となく利益が残すことができず
倒産してしまう確率が高くなってしまいます。
そのようなことを避けるためにも
一番利益が残る価格を設定することです。
もっというと
いくら利益を残したいのか?
という所から価格を決めた方が望ましいのです。
決して、お客さんの声で価格を決めないこと。
それをやってしまうと
後から苦しむことになるかもしれません。
プロダクトブランディングというのは
一般的な世間での相場が500円だったとしても、
付加価値をつけ1000円の適正価格に引き上げる方法を考えることです。
500円の物を1000円で購入してもらう為の
価値をつくり出すことが重要なのです。
ペットボトルの水も、自動販売機で買えば120円くらいですが
ディスカウントストアで買えば50~60円くらいですね。
逆に、高級レストランやホテルだと300円以上したりします。
立地や接客、雰囲気などの付加価値が加わっているのですね。
今回も長くなってしまいました💦
マーケティングブランディングと
セールスブランディングは次回にしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
【本日のまとめ】
- 価格競争はやらない
- 競合相手をつくらいない
- 値付けは適正価格で
- 付加価値を考えよう
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